2011年 07月 10日
BOOK CASE
クライアントは今年小学校に上がった男の子。のお母さん。
男の子が使用するとのことで、要望を聞くと、図鑑などの本が収納できることと、小物の整理に引き出しをつけるのと、本体は分割出来て引っ越しの時や模様替えの際に移動しやすく、という事。
そして材料は国産材で。
国産?
まず、材料を探す。
いつも使う材料のほとんどは外国産が主流。
ナラ、タモは主に中国やロシア産。 ラワン、チークは東南アジア。
国産材ですぐ見つかるのは、杉、檜、ヒバ、など建材で使うものばかり。
しかしなんとか、ナラかタモで国産材がないものかと探した。
思うほど自分の仕入れている材木屋ではナラ、タモの国産材は手に入りづらいことがわかった。
そんな中やっと出て来た10年以上寝かされてきたタモ。
材木で国産、外国産のこだわりがなかったので気にしたことがなかったが、
いつも使う材料との違いは、木目がよく詰まり、良く乾燥されていて、
あきらかに良い材料だという事がわかる。
あとは、木取りの間違いが許されないほど非常に高価。
本体は3段ユニット、スタッキング(積み重ね)式で、デザインは直線的でシンプルなものとし、その反面オリジナルの真鍮パーツでアクセントをつけることにした。
まず一段目はチェスト。
二段目から本を収納。
そして3段目。
2、3段目の接合。
すべて一枚の板で組んでいるため木目が際立ち奇麗です。
裏側だって見せれますよ。
棚を力強くがんばって支える、オリジナルのハンドブラケット。
お子さんが使用するということで考案したナンバー付きのハンドル。
まんまじゃマジすぎるので、数字を入れる事でハズシたかったのです。
パーツを作ってくれたのはBBKさん。
思ったことを柔軟に形にして下さるのでほんとスゴいっす。
http://blog.bbkworks.com/
そして本日納品。
男の子はパーツを見てすぐに、
『手が棚を頑張って持ってる!』
『数字が入ってる! ここは1時間目ので〜、ここは2時間目ので〜』
なんて言いはじめ、とても気に入ってくれたようです。
ありがとうございました。
W:900 D:400/300 H1900
color: light
finish: oil
つくば市 N様邸
by labour_and_wait
| 2011-07-10 01:39
| furniture